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〜畳表の原料 イ草の産地 熊本県八代市を訪ねて〜

2011年 真夏のイ草の刈取り

「一度位 産地を見ておこう」 

最初軽い気持ちで、初めてイ草の産地熊本県八代市に行ってまいりました…

  ホームステイでお世話になるイ草生産農家・親分気質な九州男児の下永辰也さん。

 どことなく張りつめた空気の中、下永さんのお宅にお邪魔し、寝床を案内されてすぐ、早速初めてのイ草の刈取り作業が始まります。

 壮大なイ草の田んぼです。整然と生い茂るイ草に、眺めるだけで満足しそうですが、ここから刈り始めるようです。まずは、下永さんの奥様の手ほどきを受け、イ草ハーベスタ(機械)によるイ草の刈取りが始まります。時折下永さんの激が飛びますが、独特ななまりの八代弁に、誰に怒っているのか、正直わかりませんでした。

  イ草ハーベスタはゆっくりと細く、一列ずつ進んでいきます。その間次々と出てくる刈り取られたイ草の束を綺麗に積んでいきます。定期的に出てくるイ草の束を、黙々と積み続けます。一列終わるごとに、積まれたイ草の束をコンテナに移します。台車を引く無口な下永さんのおじいさんの背中に、感じるものがあります。コンテナに決まった本数ずつ整然と並べていきます。水分をたっぷり吸ったずっしりと重いイ草を、できるだけ同じリズムでひたすら積み続けます。

 後少しでコンテナがいっぱいになります。研修とはいっても修行に近い感覚です。休憩中は、至福のひと時です。黄色いスイカを頂きましたが、味は赤いものと同じでした。一杯になったコンテナを作業場に運び、地下水を浴びせ、イ草をシャキッとさせます。八代の水はとにかくきれいで、田んぼの用水で普通に手も洗えます。シャワーを浴び、イ草も生き生きして見えます。

 これより泥染め作業に入ります。着色など一切しないため、小細工なしの本物の畳表に近づいていきます。よってどれだけ良いイ草が収穫されたか、生産者の腕の見せ所だそうです。クレーンを使って生け簀のようなところに入れ、染土を水と一緒に流し込みます。泥染めというよりはわずかな時間浸すといった感じです。皆、長袖のカッパを着用していますが、真夏です。泥染めしたイ草を、今度は釜にかけ15時間ほど時間をかけて乾燥させます。量産性の中国産は、わずか8時間ほどで高温乾燥するようで、これにより、イ草の芯が傷ついてしまうそうです。この辺にも差があります。

 .翌朝早朝より、乾燥したイ草の染土落としをする組と、早朝というより深夜から刈取りを始める班に分かれます。染土落としは、粉まみれになるためマスク着用です。染土落としをしたイ草を黒い袋に入れ、束ねます。この作業はおばあちゃんも参加します。黒い袋に入れたイ草を二階の倉庫に保管し、光も遮断します。一年寝かせて、次の年に畳表に織られるそうです。寝かせたイ草は色合いも均一で、草も固まり、完成度の高い畳表に仕上がります。

 刈取りは夜の2時から行われることもあります。さっき寝たばかりなのに、もう始まります。水分を吸って生き生きとしたイ草を刈り取ります。夜刈り取るのは、日中、日差しが強く、イ草によくない場合があるからだそうです。「全てイ草の為」。

 刈取りをする前には、網外しをします。二人で呼吸を合わせてゆすりながら外していきます。網をかけていた杭も抜くのですが、数か月間しっかり田んぼに刺さっていた杭は、なかなか抜けません。

 台風の多い九州地方の雲。被害の大きいときは、倉庫の鉄板の扉でさえふっとばされるそうです。

 「屋根の修理や扉の修理で数か月仕事がダメになった。」とは、イ草農家の平川公治さん談。

 今回、2泊3日ホームステイさせて頂いた下永さんに感謝。初めてのイ草生産工程の参加と八代訪問は、まさにカルチャーショックでした。


  

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